よく聞くかるたタイトル

あすぽーと宮原教室の上杉です。

今週から本格的に体験利用や入会のお手続きが始まっています。
ありがたいことに、10月中からいただいたお問い合わせより、早速本日体験利用がありました。

本日はそこで行った療育プログラムの1つ、「よく聞くかるた」について触れたいと思います。

不注意、多動、衝動性という特性を持つADHD

ADHDとは

「よく聞くかるた」はADHD(注意欠如・多動症)の児童のためのSST(ソーシャルスキル・トレーニング)になります。

ADHDの児童は主に以下の3つの特性を持っています。

  • 多動性
  • 不注意
  • 衝動性

多動性」は「席にずっと座っていられない」「そわそわしてずっと体を動かしてしまう」「おしゃべりが止まらない」といった症状です。

不注意」は「うっかりの忘れ物が多い」「目の前のものをやりかけのまま途中でほったらかしてしまう」「整理整頓ができない」といった症状です。

衝動性」は「順番が待てずに列の途中に割り込んでします」「カッとなるとすぐ暴力をふるってしまう」「会話の途中で割り込んで自分が話し続けてしまう」などといった症状が見られます。

どの症状もあまりに強く出ると集団生活や学校、家庭で問題行動となって現れます。

少しずつ、改善していくためにSST(ソーシャルスキル・トレーニング)を行いましょう。

よく聞くかるた

通常のかるたであれば、「読み札が読み上げられた瞬間、どれだけ早く対応できるか」というような「瞬発力」を競うゲームです。

ところが、「よく聞くかるた」は少し違います。

よく聞くかるた01

かわいい動物のイラストが書いてあります。
が、文字が書いてありません。

よく聞くかるた02

こちらが読み札です。

「赤い / マフラーをまいた / キツネ」や、「みどりの / マフラーをまいた / イヌ」などと3つのヒントが書いてあります。

よく聞くかるた03

このように読み札と取り札が対応しています。

すなわち、ヒントが書かれた読み札をしっかり最後まで聞かないと、正しい札を取ることはできません。

ADHDの児童はなかなか人の話を最後まで集中して聞くといった事が苦手なので、このように「最後まで集中して聞かないと正解のカードが取れない」といったゲーム形式のトレーニングを通して、集中力や衝動性を抑える訓練をします。

SSTは同じものを繰り返すことが大切

よく聞くかるた04

このように「よく聞くかるた」というゲーム的なSSTを通してADHDの児童によく見られる「多動性」「不注意」「衝動性」といった特性を少しずつ目立たなく、マイルドにしていくことができます。

本日の体験利用でも子供達は元気に、楽しく取り組んでくれました。

大事なことは、焦らずじっくり取り組むことです。
子供達は何枚取れた、とか勝ち負けにこだわりますが、それを見守る私たち周りのスタッフは以下のような点を注意深く観察する必要があります。

  • 集中して3つのヒントを聞けているか
  • 全部聞き終わる前に衝動的に札を取りにいこうとしていないか
  • 周りの児童がうるさかったり集中していない時にどのような反応を示すか

集中して3つのヒントが聞けなかったり、すご動き出して間違った札を取ってしまってもやり直しを繰り返したり叱ってはいけません。
その時はその時であくまでゲームを楽しめれば良いと思います。

再度、同じトレーニングを行った時の「行動・対応の改善」を把握して課題を具体的に把握することが重要です。

1週間後、1ヶ月後に同じトレーニングをした時には「少し長くヒントが聞けるようになった」とか「正しい札を取れるようになる枚数が増えた」「他の児童に静かにするよう声をかけることができた」など、必ず進歩や改善があります。

「全然正しい札を取れない・全く最後までヒントが聞けないから、このSSTは効果がないんだ、やめた」ではなく、根気よく焦らず繰り返すことが大切です。