「発達障がい」とは

「発達障害」はその子にとって大事な個性の1つです。

最近、「発達障害」という言葉をよく耳にするようになりました。それだけ社会全般に対して認知が広がってきたと言えますが、しかしそれに伴い間違った捉え方をしている人の数も増えているように思えます。

そもそも、障がいを抱えた子とそうでない子との間に格差や隔たりなど一切存在しません。なぜなら、ご両親・ご家族にとってはどの子も「大切な我が子」であることに変わりはないからです。
ところが、実際障がいを抱えた子たちの多くは「発達障害」というだけで周りから特別な目で見らてしまったり、距離を置かれてしまったりして、たくさんの「生きづらさ」を感じながら生活しているのが現状です。周りの環境がその子の障がいをより困難なものにしてしまっていることが少なくありません。

子供たち(大人も)は誰もが皆、それぞれの「個性」を持って生活しています。足が速い子、歌がうまい子、几帳面な子、おっちょこちょいな子、おおざっぱな子、犬が好きな子、猫が好きな子、A型の子、O型の子…人間である以上、個性を持たずに生まれてきた子はいません。それなのに、なぜ障がい児は発達障害というだけで敬遠されてしまうのでしょうか。なぜ足の速い子は人気者になれるのに、障がい児は仲間はずれにされてしまうのでしょうか。発達障害は、その子にとって尊ぶべき、大事な個性の1つです。足が速い、歌がうまい、几帳面…そのカテゴリーの中に「発達障害」は位置づけられるべきだと考えます。また、全ての人が何かしらの発達障害を持っていると説く専門家もいます。何も特別なものではなく、1つの個性として受け入れる姿勢こそが大切なのです。

このように「特別なもの」として扱うのではなく

ひとつの個性として受け入れることが大切!

 ところで、「足が速い」人の中にも、「短距離走が速いのか」「長距離走が速いのか」「マラソンが速いのか」「リレーが速いのか」等、そのタイプは様々です。同様に、「発達障害」を抱えた子の中にもいくつかのタイプが存在します。ここでは、それぞれのタイプの特徴について詳しく見ていきましょう。

様々な発達障害

自閉スペクトラム症(ASD/広汎性発達障害)

自閉スペクトラム症

かつては「自閉症」「広汎性発達障害(PDD)」などと呼ばれていました。
人とのコミュニケーションにおいて、苦手や困難があったり、強いこだわりを持っていたり、感覚のかたより(敏感さ・鈍感さ)があると言われています。
現在では正式な診断名としては消滅しましたが、「アスペルガー症候群」も「自閉スペクトラム症」の一部です。
自閉スペクトラム症とは

ADHD(注意欠如・多動症)

ADHD

かつては「注意欠陥・多動性障害」などと呼ばれていました。
多動性、不注意、衝動性といった3つの主な特性があり、絶えず動き回る、何度言っても態度が改まらない、突然衝動的な行動をするといった症状が見られます。
ADHD(注意欠如・多動症)とは

 LD(限局性学習症/学習障害)

LD

「学習障害」という呼び方も広く浸透しています。
知的な遅れはないのに、頑張っても学習の効果が上がらず、学習上の一部に困難があります。
LD(限局性学習症/学習障害)とは

「どれかひとつ」ではなく、発達障害の特性は「重なり合っている」ことがほとんどです。

いくつかの発達障害の特性が重複して表れることもあります。

このページでは「発達障害」についてその代表的な例として「自閉スペクトラム症」「ADHD」「LD」の3つをご紹介しました。

最後にお伝えしておきたいのが、これらの障がいはひとつだけ独立して表れるだけでなく、色々な特性が重複して表れることも多いということです。
携帯電話の電波のように、場所や環境など周囲の状況によって自閉スペクトラム症の特性が表れたりADHDの特性が表れたりし、その度合いも様々です。

「自閉スペクトラム症」「ADHD」「LD」…これらはあくまでも診断名に過ぎません。
医師によって診断の仕方も異なります。言うならば、これら診断名は「国境」のようなものです。地図の上でははっきりと見える国境も実際その場所に線が引かれているわけではなく、あれは人間たちが勝手に作り上げたものに過ぎません。

診断名にとらわれすぎず、その子の特性にあった支援を、共に行っていきましょう。

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