療育手帳(みどりの手帳)と受給者証の違いとは?

書類イメージ

似てるようで全く違う、療育手帳と受給者証

よくいただくお問い合わせに「療育手帳と受給者証は何が違うんですか」といったご質問があります。

まだ放課後等デイサービスなどの通所支援サービスを利用されたことがない方には少し複雑でわかりにくいものだと思います。
どちらもなんか役所に申請して福祉サービスを受けるときに必要なんだろうな、ぐらいはイメージできますが具体的にどう違うのでしょうか。

この記事では「療育手帳」と「受給者証」について、具体的に触れてみたいと思います。

療育手帳(みどりの手帳)

療育手帳は知的な障害があり、その状態が一定の基準に該当すると認められる場合に、交付されます。
いわゆる身体障害者手帳や精神障害者手帳と同じようなもので、埼玉県やさいたま市では「みどりの手帳」と呼ばれいます。

埼玉リハビリテーションセンター

情報源: 療育手帳 – 埼玉県立総合リハビリテーションセンター

行政的なサービスを受けることができます。

療育手帳(みどりの手帳)にはその障害の程度により、4区分に分かれています。

療育手帳(みどりの手帳)の区分
手帳の区分 ○A
障害の程度 最重度 重度 中度 軽度

区分による違いもありますが、以下のような行政サービスを受けることができます。

  • 医療費の給付
  • 福祉手当
  • 生活サポート
  • 所得税・県民税の控除
  • JR、バス、タクシー等の交通機関運賃の割引

療育手帳は市役所(区役所)の支援課などが窓口となり、児童相談所や障害者更生相談センターなどの判定・決定機関を経て、交付されます。

上記のように、療育手帳は基本的には知的な障害を持ったお子さんを対象に発行されるものですが、最近では知的障害を伴わない、いわゆるボーダーと言われる発達障害(自閉症、アスペルガー、ADHDやLDなど)のお子さんにも希望すれば療育手帳が出されるケースも増えているそうです。

通所受給者証

通所受給者証は児童発達支援や放課後等デイサービスなどの福祉サービスを利用するために必要なものです。
各市役所(区役所)が申請の窓口となります。

自治体にもよりますが、療育手帳を持っている方の場合はそれほど時間がかからず、発行されるようです。
ちなみにさいたま市北区の場合はかなり早い対応ができるとのことです。

詳しくは各自治体の支援課や障害福祉課にお問い合わせください。

窓口 電話番号
北区役所 支援課 048-669-6062
西区役所 支援課 048-620-2662
大宮区役所 支援課 048-6463062
見沼区役所 支援課 048-681-6062
上尾市役所 障害福祉課 048-775-5122
蓮田市役所 障害福祉保健課 045-671-4278

受給者証の一部抜粋

通所受給者証

こちらが通所受給者証の抜粋です。
保護者と児童の住所や氏名、生年月日の他にどんな種類のサービスを使うのか、そしてその支給量が何日なのかが記載されています。

「支給量」という言葉が耳慣れないですね。

支給量とは

支給量というのは、「利用者が月に最大何日まで、通所支援サービスを利用できるのか」その上限日数を表すものになります。

例えば支給量が「20日/月」だった場合には「ひと月あたり最大20日まで、放課後等デイサービスを利用できますよ」ということですね。
だいたい5週計算で算出しますので、「20日/月」では「週4回」利用できる計算になります。

その支給量はどのように決まるのかというと、相談支援事業者や保護者が作成する「サービス等利用計画」に基づいて、保護者と市(区)のケースワーカーとの相談によって決まります。

このあたりも自治体によって対応が異なる場合があるようですが、保護者の希望(サービス等利用計画)通りに支給量が決まることもあれば、児童の現状や課題から考えて、サービス等利用計画で希望しているほどの支給量は必要ないと判断されれば決定される支給量は少なくなることもあります。当然、税金によって運営されている仕組みですから、自治体それぞれの予算なども関係することもあります。

療育手帳と受給者証の関係

放課後等デイサービスのような通所支援サービスを受ける場合、多くの保護者の方が「療育手帳が必須である」と勘違いをされています。

結果的に多くの利用者の方は療育手帳を持った上で、受給者証を申請し、利用されますが、必ずしも受給者証の取得には療育手帳が必須ではありません。

特に軽度の発達障害で知的障害を伴わない、特別支援学級や普通学級に通っているお子さんの場合、療育手帳を持っているというケースは少ないと思います。

その場合は少し時間がかかりますが、サービス等利用計画と一緒に主治医の診断書や意見書などを市役所(区役所)窓口に提出することで、しっかり受給者証を発行してもらうことができます。

<まとめ>放課後等デイサービスを利用するのに必要なのは受給者証

以上、見てきたように、療育手帳と受給者証は似て非なるものになります。

児童発達支援や放課後等デイサービスを利用する場合、受給者証は必ず必要なので、

  • 療育手帳を持っていて、かつ受給者証を持っている。
  • 療育手帳は持っていないが、受給者証は持っている。

この2つのパターンのどちらかになります。

特に後者の「療育手帳を持っていない」方が受給者証を申請する際は、色々と複雑な手続きがあります。
初めての方にはわかりにく部分も多くあると思いますので、まずは最初に放課後等デイサービス事業所にお問い合わせされるのが良いと思います。

Follow me!

学習支援とSSTの放課後等デイサービス あすぽーと

お問い合わせボタン
あすぽーとは学習塾が運営母体の放課後等デイサービス。
7つの療育プログラムと学習支援で小さな成功体験を積み重ね、自己肯定感を伸ばします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA